シリーズ連載|私が59歳で会社を辞めたワケ Vol.1

私が59歳で会社を辞めたワケ

みなさん、こんにちは。
かつ兄です。

 

シリーズ連載開始です(笑)

私が59歳で会社を辞めた理由(ワケ)

 

僕は2022年の12月31日付けで会社を退職しました。

僕が勤めていた会社は、60歳が定年なのです。

60歳の誕生日で定年退職として、勤め上げた〜!という感じなのですが

 

僕はその9ヶ月前に「一身上の都合」という理由で退職しました。

あと9ヶ月で定年退職なのに?なんで??

ということを同僚をはじめ、みなさんに聞かれました(笑)

そりゃ、そうですよね、36年間勤めてきたのに、あとあった9ヶ月を残してリアイアするなんて。

どんなパワハラがあったんだー!?って、思いますよね。

職場や会社、上司に対しても不満なんて全くありませんでした。

では何故、あと9ヶ月を残して退職したのか?その辺りをお伝えしようと思います。

 

このお話は僕の実体験をもとに、働き盛りの40代からそれ以降の「ヤングシニア層」に向けて、いや、もっと若い層にも聞いてほしいのですが、本当の働き方改革について伝えていこうと思っています。

 

ことの発端は51歳の時に遡ります。

僕が勤めていた会社は、某大手運送業のグループ子会社です。

そのIT系企業に入社したのは、22歳の時、中途入社でした。

入社当初は「IT」という単語はありませんでした。1980年代ですからインターネット自体がまだ無いので、ITという単語は現れる前です。なので、IT系の企業ではなく、コンピューターサービスの企業でした。

Windowsも無い時代ですから、もちろんコンピューターなんて触った事もない本当の初心者でした。コンピューターのことは全て会社で学びました。その後、Windowsやインターネットの普及、企業のIT化や2000年問題などなど、色々経験して一丁前になりました。

 

51歳の時は事業部長という職位に就かせて頂いており、まさに会社人間として日々のビジネスに情熱を注いていました。当時は営業系の部門を任されていたため、いろいろな企業の上層部の方々とのご縁もありました。

そのころは、某高速道路系の会社と一緒にプロジェクトを進める機会があり、その会社の社長と懇意にさせていただいていました。実際のビジネスもそうですが、国がすすめるプロジェクトの一端を担ったりしており、毎日が充実していました。

 

そんな中、その某社社長と会食の最中に言われた一言で、僕の人生観が大きく変わりました。

その一言とは・・・「人生このままでいいの?」

 

ん??

 

どういうことですか?

今、あなたは会社員として色々なビジネスやプロジェクトを進めてて毎日が充実していると思うけど、会社からすると従業員には賞味期限があるんだよ。

へ?それってどういう事ですか?

定年退職ってあるでしょう?40歳から50歳までの働き盛りが一番美味しいところ。50歳以降は徐々に若い人いバトンタッチしてもらって、60歳で退職してもらう。続けたい方は嘱託社員として継続雇用も可能だけど、収入はそれなりでしょう。

会社は一生面倒を見てくれるワケじゃないんだよ。

その後は自分でなんとかしないといけないんだ。50歳をすぎて、その準備は出来てるの?

 

あなたはビジネスが好きでしょう?たのしく仕事が出来る人でしょう?60歳で終わらせていいの?
このままの人生でいいの?

 

衝撃的でした。

彼はその時点で61歳。
彼は役員だから定年はなく、必要とされれば長く居られる。でも、その先を考えている。

仕事は会社から与えられるものじゃなく、自分で作っていくもの。会社員でありながらもそれは理解していて、自分の部門では自分たちで知恵を絞って商品やサービスを開発して販売したりしていた。

しかし、それ自体が「会社」という枠の中の出来事であり、そこから出されたら何も残らないのだ。どんなに良い製品やサービス、それを活かす組織や人脈があったとしても、それは会社という枠組の中だからできること。60歳で外に放り出されたら、なにも活用できないのである。

 

彼は社長という肩書きを持っていながら、その先を見据えて準備をしているという。僕は何ももっていない。今までそんなことは微塵も考えたことはなかった。120%会社依存の会社人間だったのだ!!

 

51歳の誕生日を過ぎた頃にこの事実を知らされて、そこから冒険の旅が始まったのだ。

自分個人としては何も持ってない。この事業部長という肩書きも、現在のこの収入も、そして自分が作り上げた製品やサービスも、そして大切な人脈でさえも「会社」から出たらなにも残らない。

あと8年しかない!この8年の間に何をすればいいのか?誰に会えばいいのか?どうすればいいのか?2ヶ月間途方に暮れたことを覚えている。

 

彼にもう一つ言われた大切なことを思い出した。

 

自分の人生は自分で創っていっていいんだよ。

自分の人生は思い通りに変えていいんだよ。

あなたは何がしたい?

 

そりゃそうかも知れないけど・・

自分は何がしたいんだろう??

その前に何が出来るんだろう?

自分個人で何が出来るんだろう?

 

ものすごい不安が押し寄せた。

今だって裕福な訳じゃ無い。住宅ローンだって74歳まで残ってる。貯金なんて全くない。
逆に介護や葬儀などで400万円を超える借金もある。。

今の会社にいるからなんとか過ごせているけど、あと8年で追い出される。その後はどうする?そのあとはどうなるんだろう?

不安しかなかった51歳の秋だった。

 

つづく

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